高校2年生の春先だったでしょうか、母がツバメのひなを連れ帰ってきました。
勤務先の建物で、巣から落ちてしまったのを保護してきたのです。
辺りは暗くなっていましたが、とりあえず、私が動物病院に連れていくことになりました。
ですが、前年の秋に同じ市内で引っ越ししていたため、近くの動物病院の場所が分かりません。
そのため、以前住んでいた場所の生活圏内で見覚えのあった動物病院へ行くことにしました。
自転車の前かごに、ツバメのひなが入ったティッシュペーパーの空箱を入れて出発。
関東某県の私鉄の、駅前通りの一本裏の通りにあった動物病院に着いたのは、午後7時40分頃でした。
なんで時間を詳しく覚えているのか、というと、その後の獣医さんとのやりとりがあったからです。
入口の灯りがまだ点いていました。呼び鈴を押すと、すぐに獣医さんが出てきました。
「早かったね。8時くらいにツバメを連れた男の子が行くから、って電話があったよ」
詳しい診察の内容は忘れましたが、保温してあげることを指示されました。
また、獣医さんはなじみのペットショップに連絡しておいてくれました。
そのペットショップは卒業した中学校の近くにありました。そこでツバメの餌になるミルワームを飼って帰宅しました。
母「病院、開いてた?」
私「うん、電話しておいてくれたから、開けて待っていてくれたよ。」
母「電話?・・・・電話なんてしてないよ?」
私「へ?8時くらいに高校生の男の子がツバメのひなを連れて行くから、って電話があったって言ってたけど?」
母「・・なにそれ・・・・」
どこの動物病院へ行くか告げないで出かけたのだから、母にしても電話を掛けようにも掛けることができません。
あの後、別の誰かがツバメのひなを連れてあの動物病院を訪れたのでしょうか?
そのツバメのひなは、2~3日して、残念ながら死んでしまいました。
どのように扱ったら良いか当時は全くわからず、心配であれこれ世話を焼いたものの、ツバメのひなにとってはかなりのストレスになっていたと思います。
「死んでしまった」というよりは「死なせてしまった」というべきかも知れません。
札幌で見かけるのはあの時とは違う種類のツバメですが、この季節になるとあの時のことを思い出します。
ツバメに限らず野鳥のひなを見つけた時の対処は、こちらのサイトが参考になります。
「日本野鳥の会」(クリックするとサイトへとびます)
明らかに日本の野鳥ではない鳥を見かけたら、SNSや下記のようなサイトで情報を提供してあげて下さい。
「いんこだより 鳥保護掲示板」(クリックするとサイトへとびます)
飼い主さんが、今この時にも必死になって行方を探しているかも知れません。